中国共産党は2025年末時点で1億128万6000人の党員を抱える。規模は拡大を続けたものの、前年末からの増加率は1.0%にとどまり、党員の3割近くを61歳以上が占めた。若年層を新たに取り込む動きと、既存党員の高齢化が同時に進んでいる。

党員増加率、少なくとも5年間で最低

中共中央組織部が6月30日に公表した党内統計によると、2025年12月31日時点の党員総数は1億128万6000人で、前年末から101万5000人増えた。増加率は1.0%だった。党の末端組織にあたる基層党組織は543万1000組織で、18万1000組織増えた。

香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、党員の年間増加率が2021年の3.7%から毎年低下し、2025年は少なくとも5年間で最も低かったと報じた。公報は党員数が増えたことを示す一方、増加率が下がった理由には触れていない。

61歳以上が29.5%、35歳以下は21.9%

公報では、61歳以上の党員は2991万4000人だった。総数に占める割合を公表値から算出すると29.5%になる。30歳以下は1209万4000人、31〜35歳は1011万5000人で、35歳以下の合計は2220万9000人、全体の21.9%だった。

同紙は、61歳以上の比率が少なくとも5年間で最も高く、2024年の3割弱を上回ったと伝えた。2023年から2025年までに、60歳を超える党員の比率は1.43ポイント上昇したという。党員の年齢は区分別の人数まで公表されているが、平均年齢や地域ごとの構成は示されていない。

地域で過ごす高齢者の姿(イメージ)
中国では60歳以上の人口が総人口の23.0%を占める。Photo by Jaddy Liu on Unsplash

新規党員の84%は35歳以下

2025年に入党した人は208万6000人だった。このうち35歳以下は175万3000人で84.0%、短大・高専相当以上の学歴を持つ人は114万3000人で54.8%を占めた。新規党員に若者が多くても、約1億人の既存党員に対する規模は2%ほどであり、1年間の採用だけで全体の年齢構成が大きく変わる状況にはない。

中国全体でも進む高齢化

中国国家統計局によると、2025年末の総人口は14億489万人で、前年末から339万人減った。60歳以上は3億2338万人で全体の23.0%、65歳以上は2億2365万人で15.9%だった。出生数は792万人、死亡数は1131万人で、自然増加率はマイナス2.41‰となった。

党員の61歳以上という区分と、人口統計の60歳以上という区分は一致しない。公表主体も集計対象も異なるため、両者は中国社会と執政党で高齢化が並行していることを示すにとどまり、因果関係を裏付けるものではない。

公式統計から読めないこと

中共中央組織部の公報は党員数、年齢、学歴、職業などを集計しているが、入党者の減少や党員の高齢化を説明する調査ではない。党員増加率の低下を、若者の入党意欲や党の求心力の変化と直結させる根拠は示されていない。

党員統計は中国共産党自身が公表した数字であり、個票や詳しい集計方法は開示されていない。この統計を独自データで検証した日本の政府機関や研究機関の資料も、本稿の執筆時点で確認できていない。数字から確実に読み取れるのは、党員総数がなお増えている一方で増加率が鈍り、61歳以上の構成比が上がったという範囲だ。

よくある質問

2025年末の中国共産党員は何人か
1億128万6000人で、前年末から101万5000人増えた。増加率は1.0%だった。

党員の何割が61歳以上か
61歳以上は2991万4000人で、公表された総数から算出すると29.5%になる。

新規党員が若くても、なぜ全体は高齢化するのか
2025年の新規党員は208万6000人で、党員総数の約2%に相当する。うち84.0%を35歳以下が占めるが、既存党員の年齢構成を1年で大きく変える規模ではない。