インドネシアのアナク・クラカタウ火山周辺で、取材に向かった5人の記者と船員ら3人の捜索が続いている。火山灰で運航を止めた空港の一部は再開したが、火山の活動と周辺海域の安全確認は終わっていない。
要点:8人を乗せたスピードボートは9月7日、スンダ海峡の火山へ向かう途中で連絡が途絶えた。9月9日の捜索でも船と行方不明者は見つからず、インドネシア当局は火山の活動を監視しながら海域を広げて捜索している。ANTARAは、セベシ島からクラカタウ周辺、クラカタウ・ブサール島とクラカタウ・クチル島、セルトゥン島まで捜索したが成果がなかったと報じている。
更新タイムライン
2026年9月9日、合同捜索チームはセベシ島周辺からクラカタウ一帯へ捜索範囲を広げた。現場ではアナク・クラカタウが比較的低い強度で噴火を続け、煙と火山灰の噴出は前の段階より弱まっていた。
9月8日、インドネシア運輸省は、スカルノ・ハッタ、ハリム・プルダナクスマ、フセイン・サストラネガラなど、火山灰の影響を受けた空港の一部が順次再開したと発表した。9月7日には影響を受けた航空便が2,961便、旅客が約34万1,000人に達したと同省が発表している。この数字は欠航、遅延、目的地変更を含む。
8人はどこで行方不明になったのか
インドネシア国家警察によると、スピードボートは9月7日午後2時ごろ、バンテン州カリタのパゲドンガン埠頭を出発した。最後の通信は午後2時42分ごろで、午後3時04分に連絡が途絶えた。合同チームは同日夜に午後10時31分まで捜索し、翌日に活動を再開した。インドネシア国家警察の発表は、国家捜索救難庁(Basarnas)や関係機関が出発地点付近から捜索を始めた経緯を記録している。
ANTARAが伝えた8人は、船長のワルタ、乗組員のスラクマン、案内役のヘリヤント、ANTARAのムハンマド・バグス・コイルンナス記者、Merdekaのアリ・バスキ記者、iNewsのユディス記者、Anadoluのダウス記者、フリーランス記者のドナルである。9月9日の捜索では、船体や人の手がかりは確認されなかった。
火山活動と接近制限
アナク・クラカタウはジャワ島とスマトラ島の間にあるスンダ海峡に位置し、ジャカルタとスカルノ・ハッタ国際空港の西側にある。火山灰はジャカルタ周辺の航空運航にも影響した。ABC Newsは、噴火で火山灰が広がり、スカルノ・ハッタ国際空港の発着便が止まった状況と火山の位置を報じている。
インドネシア・エネルギー鉱物資源省によると、9月4日夜に始まった連続噴火は約25時間後に終わり、その後も軽い噴火が断続した。9月6日から7日にかけては、噴火地震3回、低周波地震93回、ハイブリッド地震98回、連続火山性微動4回などが記録された。同省は活動火口から3キロ以内に住民、観光客、漁業関係者が入らないよう求めている。同省の公式説明は、連続噴火の終了後も地震活動が高く、火山活動を監視していると説明している。
日本ではどうなる
日本からインドネシアへ向かう旅行者は、出発前に外務省の海外安全ホームページでインドネシアの危険情報を確認し、短期滞在なら「たびレジ」に登録する。外務省のインドネシア向け情報には、地域ごとの危険度と現地で確認すべき安全対策が掲載されている。火山の噴火や灰の拡散は航空便と海上ツアーの双方に影響するため、気象庁の火山情報だけで運航可否を判断せず、利用する航空会社、空港、旅行会社の公式発表を照合する必要がある。外務省の危険情報は、インドネシアの地域別の安全情報と、渡航前に最新情報を確認する手順を示している。また、予約が日本の旅行会社経由でも、航空便の欠航・遅延時の振り替えや払い戻しは、航空券の販売条件と実際の運航会社の案内で扱いが変わる。空港が再開していても予約便が動くとは限らないため、便名、運航日、実際の運航会社を個別に確認するのが出発前の最低限の確認になる。
火山島への船旅や周辺海域の観光は、火山から3キロというインドネシア側の接近制限に加え、港、救難当局、ツアー事業者の出航判断も確認対象になる。日本の気象庁は国内の地震・火山情報を提供する機関であり、インドネシア現地の出航許可を出す機関ではない。現地の火山情報はインドネシア当局の発表、渡航全体の安全情報は外務省、航空便は航空会社と空港の案内というように、確認先を分ける必要がある。気象庁の公式サイトでは、地震・火山を含む防災情報の入口を確認できる。
航空便の再開と残る影響
インドネシア運輸省は、火山灰の影響で一時閉鎖した8空港のうち、スカルノ・ハッタ、ハリム・プルダナクスマ、フセイン・サストラネガラ、ブディアルト、ポンドック・チャベなどが順次再開したと発表した。一方、ラディン・インタン2世やタウフィク・キマスなどは追加の確認が必要とされた。インドネシア運輸省の再開発表は、空港ごとの運用状況と航空会社が関係機関と安全を確認する必要を示している。
空港の再開は、すべての便が通常時刻に戻ったことを意味しない。航空会社は機体、滑走路、誘導路、駐機場の確認や、その後の火山灰の状況を踏まえて便ごとに運航を決める。日本からの旅行者は国際線、ジャカルタでの乗り継ぎ、インドネシア国内線を分け、各区間の予約番号と運航会社を手元に置いて確認する必要がある。
よくある質問
アナク・クラカタウへ行けるのか。
一部空港は再開したが、火山活動は続き、インドネシア当局は活動火口から3キロ以内への接近を制限している。航空便と海上活動は別々に確認が必要で、空港再開だけで火山周辺への立ち入りが認められたとは判断できない。
行方不明の8人は見つかったのか。
2026年9月9日時点で、合同捜索チームは8人とスピードボートを見つけていない。捜索はセベシ島周辺からクラカタウ、セルトゥン島周辺へ広がり、火山活動を監視しながら続いている。ANTARAの捜索報道は、同日の捜索範囲と未発見の状況を伝えている。
火山灰の影響を受けた便はすべて欠航したのか。
2,961便というインドネシア運輸省の集計には、欠航だけでなく遅延と目的地変更も含まれる。空港が再開した後も、予約便が実際に運航するかは便名と運航会社ごとに確認する必要がある。
出典・参考資料
- Joint SAR team scours Krakatau waters for missing journalists(ANTARA News)
- INP Optimize the Missing Journalists in Sunda Strait, Banten(Indonesian National Police)
- Erupsi Menerus Anak Krakatau Berakhir, Aktivitas Gunung Api Kembali Menurun dan Tetap Dipantau(Kementerian ESDM RI)
- Menhub Dudy: Sejumlah Bandara Terdampak Abu Vulkanik Gunung Anak Krakatau Kembali Dibuka(Kementerian Perhubungan Republik Indonesia)
- Indonesia's Mount Anak Krakatau volcanic eruption impacts Jakarta flights(ABC News Australia)
- インドネシアの危険情報(危険レベル継続)(外務省 海外安全ホームページ)
- 気象庁ホームページ(気象庁)