メキシコの山火事対応要員100人超が8月3日、カナダ西部ブリティッシュコロンビア州(BC州)のアボッツフォード国際空港に到着した。CityNews Vancouverは、ラビ・パーマー州森林相が空港で第1陣を迎え、後続の200人超と合わせて週内に計約300人を受け入れると説明したと報じた

到着した要員はBC山火事局(BC Wildfire Service)の活動に加わり、必要性の高い地域へ配置される。8月3日時点では個別の派遣先は示されておらず、約300人という数字は到着済みの人数ではなく、週内の受け入れ計画である。

国外要員、現地部隊の交代と休養を下支え

応援はメキシコだけに限らない。CFJC Todayは7月28日、アルバータ州から66人、ユーコン準州から25人が入り、メキシコからは114人が8月3日、さらに約100人が同月6日に到着する予定だと伝えた。州外要員の受け入れはカナダ省庁間森林火災センター(Canadian Interagency Forest Fire Centre、CIFFC)が調整している

応援隊の役割は、単純な人数の上積みにとどまらない。BC山火事局の担当者は同紙に、厳しい暑さと激しい火勢のなかで働く州内要員が前線を離れ、休養して再配置される時間を確保する狙いもあると説明した。要員は州の手順に関する説明を受けた後、既存の部隊と合流する。

山間部の森林で煙を上げながら燃え広がる山火事(イメージ)

長期的な干ばつ、7〜8月に活動のピーク

国際支援の受け入れには、火災が短期間に増えて地元の要員だけでは交代要員を組みにくい事情がある。BC山火事局は6月16日の季節見通しで、オカナガンなど複数地域に平年を上回る干ばつが残り、7〜8月には州中部・南部内陸と南岸部で勢いが強く、制御しにくい山火事が増えると予測していた

同局は、春の少雨と平年を上回る気温、少ない積雪が山林の乾燥に重なったとみている。ただし、季節見通しは個々の火災の発生地点や規模を予測するものではない。降雨量、雷、風向きによって実際の火勢は大きく変わる。

火災・避難の数字は公表時点で切り分け

山火事の集計は刻々と更新される。AP通信は翌4日、BC山火事局の集計として州内で約120件が燃え、そのうち約50件が制御不能だと報じた。州緊急事態管理相によると、避難者は約8000人、避難命令は37件に達していた。これらは8月4日時点の数字であり、8月3日の到着時に報じられた件数と直接比較する際には集計時刻の違いに注意が要る。

AP通信によると、先住民オカナガン・インディアン・バンドの居住地域では、ブラッドリークリーク火災が住宅約230棟を焼いた。火災をあおった最大瞬間風速は時速115キロに達した。この被害はメキシコ隊が到着した時点の火勢の強さを示す一方、同隊が現地へ配置されたことを示す情報はない。

メキシコ隊の投入効果も、到着人数だけでは測れない。配置先、担当した火災、鎮圧までの期間が公表されて初めて検証が可能になる。現段階で確認できるのは、州外から交代要員を確保し、BC州が複数地域へ振り向ける態勢を整えたことまでである。

よくある質問

メキシコから何人が到着したのか
8月3日に到着した第1陣は100人超である。BC州森林相が示した約300人は、後続の200人超を含む週内の受け入れ予定数だ。

海外の応援隊はどこへ派遣されるのか
BC山火事局が必要性の高い地域へ配置する。8月3日の到着時点では、メキシコ隊の具体的な派遣先は公表されていない。

なぜ国外から人員を受け入れるのか
複数の火災へ対応する要員を増やし、長時間の活動が続く地元部隊に交代と休養の時間を確保するためだ。州外・国外要員の調整はCIFFCを通じて進められる。